日本の高齢者の持ち家率は高く、地域によって多少の違いは有るかと思いますが、65歳以上の方で84%の持ち家率だそうです。
おそらく、「一生住む」つもりで購入し、大切に住んできた家々だと思いますが、今後介護が必要になったり、独り暮らしが長引くことで高齢者専用住宅に移らざるを得なくなる方々が今後大幅に増えてくるそうです。
私の実家も数年前の大規模リフォームで綺麗な状態ではございますが、基本設計は古く、母が万が一、車椅子生活になってしまった場合には(現在74歳ですが、すごく元気で週5日、スポーツジムのプールに通っています。)車椅子での出入りや移動、入浴・トイレなどの問題で、改装では追い付かず高齢者専用住宅や専用施設を考えなくてはいけないと思っています。
重度の介護が必要であれば有料老人ホームや特別養護老人ホームなどを考えなくてはいけませんが、軽度な場合であれば、ある程度自由な生活が送れるリフォーム済中古住宅などへの「住替え」を考えたりします。
ではどういった中古住宅が売りに出ているか?
こちらの希望に合っている物件なんて皆無です。
当然といえば当然ですが、20代後半~40代位迄の購入希望者が気に入る様なリフォームがなされた家。
下手すると元々付いていた手すりを外して、すっきりと仕上げられたリフォーム。
おしゃれな片開玄関ドアじゃなくてがばっと開く引き戸が必要なんです。
かっこいい無垢材のフローリングじゃなくて車椅子でも傷が付きづらい床材が必要なんです。
3台目のカースペースよりスロープが必要なんです。
薄暗い間接照明よりしっかりと足元を照らせる照明が必要なんです。
確かに上記の様な介護用リフォームを施工してしまうと、物件が購入するお客様を選んでしまい、売れ辛くなってしまうかもしれません。
しかし出生率など今のトレンドが続けば今後100年経っても「超高齢化社会」から抜け出すことが出来ないといわれている日本。
介護用リフォーム済中古住宅が必要な人はこれから増え続け、しっかりと利益が確保できる事業になると思います。
近い将来、当社で中古住宅を買取したら高齢者・要介護者に全振りしたリフォームを施工して販売しようかと思っています。
母よ。それまで元気でいてくれ。